※ジャック・セロスの商品に関しましては、生産数も少なく、日本への輸入量もごく限られております。
※非売品です。お取引様にはWIDの登録が必要となります。
入手困難なシャンパーニュの筆頭「ジャック・セロス」

シャンパーニュ地方コート・デ・ブランのアヴィーズ村にドメーヌを置くRM生産者。コート・デ・ブランのグラン・クリュ4地区(アヴィズ、クラマン、オジェ、メニル・シュール・オジェ)にシャルドネの畑を7.3ha、アンボネィ、アイ、マルイユ・シュール・アイの3haを所有。平均樹齢は55年、その大部分は1922年に植樹されています。現当主アンセルム・セロスの両親が1949年に創業し、1964年にワイン造りを開始。1976年アンセルムはボーヌの醸造学校からドメーヌに帰り、アンセルムのワイン造りが始まりました。
アンセルムの子息であるギヨーム・セロスは2018年の収穫からドメーヌに入り、父と共にワイン造りを実践。アンセルム、そしてギョームのカリスマ性溢れるシャンパーニュは、世界中の愛好家の心を奪い、市場で争奪戦となっています。それは、圧倒的なクオリティの説得力と、職人としての物づくりへの誠実性が現れているからでしょう。
アンセルム・セロスのブドウ栽培と福岡正信氏

1980年代からブドウ栽培におけるアンセルムの挑戦が続き、1996年には全ての畑でビオディナミによる栽培を実施。
その中でビオディナミに対し多くの疑問を持ち、2002年頃より独自の自然農法に転換。自然農法への転換のキーになったのは日本の農学者福岡正信氏の著書「わら一本の革命」でした。そこから導き出したのは "Primum non nocere(まず、害を与えないこと)”。自然を最も混乱させるのは人間で、できるだけ人的介入を控えなければならないという考え方です。ブドウ畑を森に例えて循環型の自然環境(ビオトープ)の中で人は「採取者」としてそこに足を踏み入れ自然の恵みを採取する存在にすぎないとの考えています。アンセルムは2006年の来日時、愛媛県伊予に福岡正信氏を訪ね、アンセルムにとって忘れえぬ感動的なひとときとなりました。彼の訪問から2年後、福岡正信氏は逝去され、正に一期一会の会合となりました。
日本にはジャック・セロスのシャンパーニュは1993年6月から輸入・販売が開始されています。
ワイン造りとWIDシステム導入

ジャック・セロスでは1986年頃から木樽での醸造を始め、1993年には全ての収穫を木樽で醸造しています。 ベースワインは一次発酵に228Lと400Lの木樽を使用。新樽比率10%。平均樽熟成期間は1年、その後、ステンレスタンクに移されて1年~3年の熟成後にボトリング。発酵には自生酵母を使用。マロラクティック発酵は自然に任せている。ボトリング時のリザーブワインの比率は50%前後、リザーブワインは過去4ヴィンテージをブレンドしたワインを使用。ボトリング後、4年間以上の瓶内熟成。平均瓶内熟成期間は7年半。年間平均気温10℃の地下セラーで瓶熟成。ルミアージュは手作業。デコルジュマンも手作業で行っています。
アンセルムは醸造に関して「醸造時には何も追加してはいけない。ワインのアイデンティティと特徴は100%ブドウ果汁にある。手を加えすぎることはワインの特徴にマスクし、変更することになる。一方、介入が少なすぎるとワインが破壊される可能性がある。」と述べています。
ジャック・セロスでは自社セラーから消費者までワインの経路をたどることが出来るトレーサビリティーシステムのWIDを数多くのプレミアムワイン生産者に先駆けて導入を行いました。2022年から出荷されるセロスのワインにはバックラベル内にWIDチップが装着されており、スマートフォンアプリによってそのワインの情報の詳細と読み込み場所までの経路を見ることが出来ます。これまでの懸案であったグレーマーケットへの流入を防ぎ消費者に最も良い状態で自社のワインをお届けすることを主眼として導入されています。